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ゲームの感想(乙女、BL、アダルト中心)や、知識ゼロの人間でも作れた同人誌関連の記事をメーンとしつつ、日常の呟きなどとかく雑多に徒然と

CharadeManiacsフルコンしました!

久々に乙女ゲームをプレイしました! 私です!

さて。この度はオトメイトのCharadeManiacsをプレイしました。

www.otomate.jp

一言で言うと「面白かった」です(語彙力の喪失)。
暫定2019年(に発売されたとは限らないが、私がこの年にプレイした中で)ベスト乙女ゲーです。

ただ、何を言ってもネタバレになりそうという作品ですので、感想については続きから認めますね。ネタバレ満載ですのでご注意ください。
また、一部ではありますが裏バレビジュアルBOOKの内容にも言及している部分がありますので併せてご注意ください。

今作はネタバレを一切見ないでのプレイをオススメされておりましたので、オススメ攻略順なども特に見ること無く進めていきました。

私が攻略した順は

双巳リョウイチ→萬城トモセ→茅ヶ裂マモル→獲端ケイト→明瀬キョウヤ→射落ミズキ→陀宰メイ→凝部ソウタ→廃寺タクミ

です。
この作品は、プレイした順番でも抱く印象が異なってくるだろうなと感じる部分がありましたので、ご参考までに。

 キャラクター個別感想

 明瀬キョウヤ

とにかく格好良いヒーロー。眩しい。
先に双巳さんの√をプレイしていたので、彼が罰ゲームを受けるに至ったドラマのあのやり取りを見て、最初は完全に誤解していました。
翳があるというよりも、何かしらの闇を抱えたキャラクターかと思いきや全く以てそんなことは無かった。ごめんなさい。
きちんと本人の努力に裏打ちされた熱さを持っているキャラクターです。

それだけに、途中で日に日に焦れていく様は見ていてツラいものがありましたね。
彼の√でよく出てくる「傲慢な卑屈」は『山月記』の「臆病な自尊心」を意識しているのかなと感じましたが、彼という人となりを示すのに成程と膝を打ちました。

その言葉が、理解できないまま、ある種の呪いとなっていたものが、主人公との出会いでまず最初に何故そう言われたのか一度飲み込んでから脱却できるというのが「良かったね……」とぐっときました。

萬城トモセ

幼なじみ属性! よっトモセコム!

最初に出会った時に抱いた印象では、これは良い幼なじみ……!となりましたね。
しかしながら異世界配信との関係を考えると、今回のキャストでは一番の被害者では。
途中でスポンサーでは……?と疑ってしまったのは何だったのか。

ついこの間まで中学生で、好きな相手が自分の気持ちに気付いているものの、あくまで「年下の幼なじみ」というポジションに押し込めていることへの葛藤や焦りというのが非常によく描写されていたと思います。

彼が、途中でアルカディアにずっと留まることをよしとする心情を思うと切なくなりますね。
あそこは、そこにある者が望めば正しく楽園となる世界。

欲を言えば、折角の幼なじみ属性ですので、子供時代の思い出を控えめに鏤めるのではなく、何か強めのエピソードをガツンと入れるという形でも良かったのかなと。
尺の問題もあるでしょうが、その方が、彼が彼女を好きになるに至った心情なども描写しやすかったのかなと。

終盤のシャレードゲームのところはゾックゾクきました。
早く続きを読みたい。そんな一心でVitaの○ボタンをガチャガチャ押しまくりました。
年相応の幼さを持っていた彼が成長していく姿は非常に心洗われますね。

茅ヶ裂マモル

尊い! 性癖を全力で擽ってくるキャラ!
癒やし枠! 素敵!

あの病的と言えるまでの他者を傷付けることをよしとしない態度は彼の生育歴にでも何かあるのかと思っておりましたが、正直予想以上でした。
裏バレビジュアルBOOKも読んだのですが、彼の作り方は中々にエグいですね。

正直CERO Bの乙女ゲームで、資料集とはいえそこまで触れるのには驚きました。
ぼかさないんだ。

ただ、彼については些か消化不良感が拭えません。
個人的には、ハッピーエンドが大好きな人間なので、ご都合主義でも良いので、自√なり真相√なりでは全てが収まるところに収まってめでたしめでたし、となるものが好みなんです。

茅ヶ裂さんが隠したバックナンバーを主人公が見つけたシーンで、それを手渡してきたのは恐らくは彼の父親だろうと認識しておりますが、茅ヶ裂さん自身は結局どの√でも父親には会えていないであろうわけで。

真相√の大団円EDの方では、異世界人について言及された際に、彼が自分の心情をあすこまで激しく吐露できたというその事実自体は喜びたいところなのですが、そこまでさせた背景を思うと昏い気持ちにしかならないわけであり……。

というかあのEDだと他の皆は彼がハーフであると恐らく知らないままなんだろうなと。
あと最後に双巳さんと会っていたシーンには驚きを禁じ得ませんでした。
君らそんな風に会話出来るの!?って。

陀宰メイ

沼!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
絶対に抗うことのできない沼!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
私的歴代好きキャラ(乙女ゲ部門)1位を更新!!!!!!!!!!!!!!!!!!
好きです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

すみません。興奮しました。
プレイ前の印象では、攻略キャラであれば恐らく茅ヶ裂さん落ちで、次点で彼かなと思っておりました。
黒髪三白眼。SUKI。(でも三白眼キャラとして好きになるには個人的にはもうちょい別のデザインの方が(ry)
というかビジュルブックで三白眼枠って言われていてちょっと笑いました。そこ枠あんの。

いやもう……ずるい……。
ずるいですよ……あんなんされて落ちないわけにいかないじゃないですか……。

一度、あの場にたった独りの人間として残った経験にも関わらず、もう一度残ることを選べる。そこに至る彼の心情はどのようなものなのでしょうか。
恐らくは、現実世界とアルカディアでの時間の流れ方は異なるでしょうから、前回配信終了後から今回までは、体感としては相当なものだったと考えられます(彼の言動からも窺える)。

自√で、最後に本当のプロデューサーに語りかけるところなんかも心にきますね……。

という感じで、本来であれば、この自己犠牲精神などに非常に惹かれるわけですが。
今回はそれ以上に主人公との関係性に!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ああいうのにめっちゃくちゃ弱いんですよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

尊い!!!!!!!!!!!!!!!!!! メイヒヨ尊い!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 大好き!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

ああいう……高校生の初々しいカップルとか……めっちゃ好き……。
いや何て言うか他にも色々と惹かれたポイントはあるんですが私の語彙力ではこれ以上語れない……。

とスチル……最後の方の草原で屈託無い笑顔を見せてくるあのスチル……あれむり……好き……。

とにかく陀宰メイは……いいぞ……。

獲端ケイト

ザ・ツンデレ。オカン属性。貴重な眼鏡キャラ。

最初の方で成程これはツンデレキャラというのはビンビン伝わってきました。
口調自体はそれなりにキツめではありますが、それでも酷いぐらいに怒鳴ったりというシーンが無かったので助かりました。

何だかんだ言って面倒見のいいオカン属性は、ツンデレと親和性が高いですね。
女嫌いという理由がああいったものであり、そこから脱却出来たというのをドラマの中で劇的に示せたというのは非常に良い筋立てだったと思います。

とはいえ、他√でも主人公に優しい部分を見せているというのは軽くひっかかるものがあったのですが、真相√での発言を見ると、すとんと納得行きました。

個人的には図書館でお料理の本を読んでいたシーンが好きでした。
あと照れ顔可愛い。

今作でCPとして一番好きだったのはここですね。
2人の掛け合いが非常に微笑ましく見られました。

双巳リョウイチ

こういう人大好物です!
陀宰君は「乙女ゲームのキャラクター」としては今作の中でぶっちぎりで落ちたキャラクターですが、虚構の作品の登場人物として見た時には双巳さんが今作で最も好みの人物でした。

一番最初にこの√をプレイしたのは半ば事故だった(別キャラを狙っていた)のですが、結果としては非常に良い順番だったのではないかと思われます。

彼に関しては色々と張り巡らされていた伏線があまりにあからさまで、最初はレッド・ヘリングか?とも思いかけましたがそういったこともなく。

それにしても、彼の正体を知った状態で他の√をプレイすると、言動の端々にゾクゾクきますね。
茅ヶ裂さんへの態度については、彼の√をプレイしていて思わず膝を打ちました。
確かにああいった態度になる。

何と言っても、彼自身の√のEDで尚、主人公が1番にはならない。あくまでもあの方が彼の中で占める地位は変わらない。という部分が凄く理想的な結末でした。
あそこで安易に主人公が1位となってしまったら、それは双巳リョウイチという人間に失望する案件でしたね。
(双巳さんから見たら縋る先を替えただけの共依存的なBAD EDを設けている場合はそれはそれで非常にアリだと思いますが)

そして明瀬君をドラマで追い詰めるシーン……最高……。
あんな事をしたら、自分が狂信者であることの告白と同義なのが理解できていない筈はなかったでしょう。
それでも、ああいった行為に及んでしまったのは、明瀬君自身の持つ眩しさにあてられてしまったのかもしれません。
というかこの部分に関してはSSを併せて読むと余計に滾りますね……。
分かる……。その心情は非常に分かるよ双巳さん……。

そして某√のEDで、スポンサーとしての活動を続けているところはゾクリときますね。
というか双巳さんネズミ講でも普通に凄く稼げそう。

とはいえ、希望を言えるならば、彼があの立場に至るところへの描写はもう少し欲しかったところですね。まあそれを盛り込もうとすると尺なりバランスなりで難しいところではありましょうが。

ただ、彼は協力者ではなく正しく「狂信者」であったので「あの方」が喪われた後の別の姿も見たかったですね。
大団円EDのは、あれは「憑き物が落ちた」状態であると認識していますが(とはいえ茅ヶ裂さんとの会話には驚きましたが)、もっと壊れた感じの様も見たかったですね。はい。性癖です。

凝部ソウタ

キャラデザによっては最推しになった世界線が。
トリックスター枠は基本的に好みなんですよ。
そして松岡さんの演技が良かったですね。

こういったどこまでが本心なのか分からないキャラクターも性癖に突き刺さるんですよ……。
あと獲端君との関係性も良いですね。

そして彼の立ち回りが凄く好きです。
誰を信用すべきか見極める為に自分を疑わせる。そのせいでゲームの攻略に支障を来す可能性もあるでしょう。でも、そちらの手段の方が目的を達成出来る可能性が高いと踏んだので、確実に実行に移す。

あとメイちゃんとの最後のドラマ……あれホント……ホントねえ……。
熱いよ……。

あと、主人公に自分も思い出してほしい、と陀宰君に横槍を入れた件ですが、真実が判明した時の気持ちを考えるとゾクゾクきますよね。
ねえ今どんな気持ち。

廃寺タクミ

さすがに予想外だったよ!?
これが黒幕であるということは比較的早い段階で分かるようにはなっていましたが、まさかああいった存在だったとは、さすがにそこまで分かりませんでした。

それにしてもやらしい。
陀宰君との「賭け」ですが、条件は「プロデューサーを当てること」。つまり、黒幕がこれだと分かっても、指名すべきなのはあくまで陀宰メイ。そして、彼を指名したところで、全員が帰還できるわけではない。
やらしいな! 正直こういうの好きだけど!

それにしても倫理機能がオフになっていたと考えるとわりとまろやかな事しかしていなかったなぁという印象ですね。
尤も、この作品の中では描かれなかっただけで、もっと色々としていた可能性は大いにありますが。

個人的には喋り方の演技についてはもう少しわざとらしいぐらいに豹変させてもよかったかなという感じは抱きました。
ただ、やり過ぎるとディレクターさんを想起してしまうのでそれはそれでうまくないかもしれませんが。

ディレクターさんね……最初の頃はここが最推しになる予定だったのにああいう存在って言われた日にはさすがに推しにはならないぞ……。
あとバウンサーちゃん可愛い。欲しい。

射落ミズキ

このビジュアルとCVに抗える乙女ゲーマーいます!?(※個人の感想です)
にしても最後まで性別を明かさなかったのは意外でした。

射落さん……ふつくしい……。
彼(便宜上彼とします)もまた、どこまで本心を口にしているか分からない人間ですが、凝部君との相違は主人公に対するスタンスにもあるのかなと感じました。
私の印象ですが、凝部君は主人公に対しては、必要以上に自分に踏み込ませたくないというのがあったかと思います。対して、射落さんの場合は主人公を利用した。
ここが大きな違いですね。

彼もまた強い人間です。
私、二次元のキャラクターだとマキャベリストやユーティリタリアニストというのは非常に好みでして。

彼の√だと、強い人間であった彼の弱さに焦点を当てるというのは必要不可欠だったのは理解しています。
√終盤で彼がああいった選択を行ったのもベストな行動だと思うんです。

ただ、ただ性癖に忠実な私はあそこで! 主人公を! 燃やす! ミズキさんが見たかった!!!!!!
まあその後のストーリーの展開どうすんねんって話になるので無理ですが。

それにしてもミズキさんのお兄様の顔面が非常に好みで……。

 

というわけで非常に纏まりの無いにも程な内容でしたが、CharadeManiacsは非常に楽しむことが出来ました。プレイして本当に良かった。

うるさい事を言うならば色々ガバガバだったり粗があったりはしますが、それが気にならない程度にはストーリーの面白さで補えていたかなと。

ジャンルの性質上かもしれませんが、個々の糖度はあまり高くはないですね。
とはいえ個人的にこの作品にそれは求めていなかったので十分大満足の作品でした。

ただ最後に。
フローチャートは一旦タイトル画面に戻らずにプレイ中に参照させてほしかったです!!!!!